カリフォルニアワイン協会

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ジンファンデル

ジンファンデル

近現代の歴史において、ジンファンデルはカリフォルニアのおける「謎めいたブドウ」でした。というのも、その起源がわからなかったからです。今ではDNA指紋鑑定によって、イタリアのプリミティーヴォと、クロアチアの古代品種であるツールイェナック・カステランスキーが、遺伝子的にジンファンデルと同一であることが判明しています。しかしながら、樹勢や房の大きさの違いが、ジンファンデルと他の双子の兄弟たちとの間には見られるのです。そこに栽培方法、テロワール、醸造方法の差が加わって、カリフォルニアのジンファンデルには特有の風味特徴が生まれ、アメリカ固有の名前、歴史、スタイルをもつブドウになっています。ワインラベルについて述べると、アメリカ合衆国では法規制によって、ジンファンデルとプリミティーヴォを別の品種名として記載しなければなりません。
研究の結果、カリフォルニアでジンファンデルとして栽培されているブドウは、おそらくクロアチアから来たものだと考えられています。歴史家の考証によれば、1820年代にとある育苗所の所有者が、クロアチア原産のジンファンデルの穂木を、オーストリアにあった苗木保管所からアメリカ合衆国に持ち込んだようです。しかしながら、ジンファンデルという名前は、アメリカで付けられたものに違いありません。最も早い時期に、この名前が文献で使用された唯一の例は、アメリカ合衆国におけるもので、ボストンの苗木商が1832年に出した、ジンファンデルを販売するための広告においてです。
ジンファンデルがカリフォルニアにもたらされたのは、ゴールド・ラッシュのさなか、1852年から1857年の間でした。この品種が広く植え付けられるようになったのは、同州の気候と土壌と大変相性がよかったからです。今日、ジンファンデルはカリフォルニアで3番目に栽培面積の広いワイン用ブドウで、カリフォルニア州食料農業省によれば、2016年時点で約18,000ヘクタール(44,400エーカー)以上が栽培され、414,615トンが破砕されています。この品種は、カリフォルニア州全体で58あるカウンティのうち、45で栽培されています。ジンファンデルは黒ブドウですが、その大半が仕向けられているのは、ホワイト・ジンファンデルと呼ばれるロゼ(ブラッシュ)ワインの生産です。130年以上にわたり、カリフォルニア州のワイン生産者たちによって世界にアピールされてきたジンファンデルは、かつてのカルト的な地位から、今では国際的に認知されるようになりました。それは、「黄金の州」(カリフォルニア州の異名)でのみ造られる、特有の個性をもつ高品質なワインのおかげなのです。
ジンファンデルから造られた赤ワインによく使われる描写としては、ブラックベリー、ラズベリー、ボイゼンベリー、チェリーのほか、黒コショウ、クローヴ、アニス、ハーブなどがあります。

擁護団体

ジンファンデル・アドヴォケイツ・アンド・プロデューサーズ(略称ZAP/ジンファンデル擁護生産者団)は、ジンファンデルとその高い品質評価を広めるべく、セミナーや教育プログラム、ワイン・テイスティングを全米で実施する非営利団体です。サンフランシスコで毎年1月に行われる「ジンファンデル・エクスペリエンス」は、ひとつの品種のテイスティングとしては、最大規模のものになります。ZAPはまた、ジンファンデルというブドウの歴史や起源についての研究も支援しています。
ウェブサイト:www.zinfandel.org(英語)