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FEATURED REGION
テーマ産地
WSCV

今年のテーマ産地は
「ウエスト・ソノマ・コースト」

カリフォルニアワインの多様性を訴求するために、CWIでは2020年度より特定の産地に焦点(リージョナル・フォーカス)を当てた「テーマ産地」を掲げています。2020年度「ナパ・ヴァレー」、2021年度「ソノマ・カウンティ」、2022年度「ローダイ」に続く、2023年度のテーマ産地は「ウエスト・ソノマ・コースト」です。

アメリカで最も新しく、
最も冷涼なAVAの1つ

2022年5月に承認された新設のウエスト・ソノマ・コーストAVA(アメリカ政府公認葡萄栽培地域)は、ソノマ・カウンティの最西部に位置し、ピノ・ノワールとシャルドネを中心に、その他の品種も含め、約50のブドウ畑を擁しています。ソノマ・カウンティで19番目のこのAVAの承認は、この地域のユニークで多様な生育条件がワインに明確に表現されていることを認め、この冷涼で辺境的なブドウ栽培地域に根ざす生産者たちにふさわしい、特別な地位を与えるものです。

近接する冷たい太平洋の
影響を受ける微小気候

ソノマ・コーストのこのエリアが持つなによりの特徴は、年間を通して非常に冷たい太平洋の水温により、ブドウの栽培にとって冷涼な海洋性気候が生み出されていることで、それはワインの世界でも大変珍しいことです。

海洋性気候により日中の最高気温はわずか数キロしか離れていない内陸部より低くなり、夜間の最低気温は逆に高くなるため、ブドウ畑の気温は穏やかになります。この適度な日較差により、果実は昼夜を通してゆっくりと熟すことができます。これは本当に冷涼な海洋性気候の環境でのみ起こりうる現象です。ウエスト・ソノマ・コーストが持つ気候特性が、この土地で生産されるワインのスタイルを導いています。快活な酸味、適度なアルコール、ピュアな風味の質の良さは、ウエスト・ソノマ・コーストのワインに共通して見られる特徴です。

切り立った険しい海岸沿いの山と渓谷

ウエスト・ソノマ・コーストAVAの標高は120〜550mで、サンアンドレアス断層沿いの切り立った山の尾根の上にブドウが植えられています。3000万年前にこの断層が形成されたのは、重要かつ劇的な地質学的出来事であり、それがウエスト・ソノマ・コースト山脈の地形と土壌を構成しました。サンアンドレアス断層は、ブドウ畑と太平洋の間を海岸線と平行に走っていて、険しい海岸沿いのゴツゴツとした山と谷の組み合わせが、太平洋の影響を受けた独特の気候を作り出しています。このエリアの地質が非常に複雑で変化に富んでいるのは、サンアンドレアス断層にとても近接しているからです。

ウエスト・ソノマ・コーストの
開拓者、保護者、
そしてプロモーターである我々の責務

ウエスト・ソノマ・コースト・ヴィントナーズは、ワイナリーとブドウ栽培家による生産者団体で、ソノマ・カウンティ西部の山がちな海岸沿いのエリアにおいて、ブドウ造りに情熱を注いでいます。ウエスト・ソノマ・コーストの歴史、景観、精神を守りつつ、この地域で造られるバランスがよく、誠実さ、個性、そしてニュアンスを備えたワインを広めることに専念しています。